税理士まめブログ

2014.01.31 設備資金借入のチェックポイント その2

こんにちは。大阪の本町で公認会計士・税理士事務所をやっている小豆澤です。
今日は、次回の続き設備投資資金借入のチェックポイントについて書きます。

借入金の返済財源は会社が生み出すキャッシュですが、利益がそのままキャッシュ
になるわけではありません。利益とキャッシュの違いは上場企業ではキャッシュ
フロー計算書で表現されますが、非上場企業ではキャッシュフロー計算書を作って
いませんので、明確には分かりません。

利益とキャッシュの違いは正確には会社内部の人にしか分別できませんが、
会社外部の人間にも明確に分かる事項があります。
それは減価償却費です。減価償却費は経費として利益から控除されていますが、
その分はキャッシュとしては流出してはいません。
減価償却費以外の収益、費用項目がすべてキャッシュの流出入が伴っていると
仮定すれば、当期純利益に減価償却費を加えたものが1年間の事業活動の成果を
して生み出されたキャッシュだと考えることができます。

したがって、当期純利益+減価償却費を一応借入金返済財源として考えることができるのです。

1年間の返済予定金額が損益計算書で計算された返済財源内であれば、長期借入金は
返済可能だと判断できるわけです。

また、銀行にとっては融資期間が長くなると、その分貸倒リスクが増加しますから担保を
要求することが多くなります。通常は今回の融資により取得した有形固定資産を
担保として取得します。

以上、設備資金借入のチェックポイントとなります。

2014.01.28 設備資金借入のチェックポイント その1

こんにちは。大阪の本町で公認会計士・税理士事務所をやっている小豆澤です。
今日は、設備資金借入のチェックポイントについて書きます。

まず、資金使途についてです。
説備資金とは工場や本社などの固定資産を取得するための資金です。
借入金は返済まで長期間かかりますので長期借入金になります。

貸借対照表では借入金の見合いに有形固定資産が増加します。
資金使途の確認では、土地を購入するなら土地を売却するする人は誰か、
建物を建設するなら建設業者はどこか、などを確認します。

次に借入期間内に借入金を返済できるかどうかをチェックします。
つまり、有形固定資産の取得のための借入は多額になることが多く、1年や2年の
短期間で返済することは難しいのが普通です。返済期限は5年や10年といった
長期間になります。そのため借入期間で借入金をきちんと返済できるかどうかを
検証します。

その第一ステップとして設備投資の効果を検証します。
新しく工場を建てるのであれば、生産量が増加して、売上が増えることが予想されます。
また、機械等の省力化投資であったら、経費が削減されるはずです。
そうした事業計画の検証を行います。甘い計画に基づき設備投資をしているようで
あったら、投資金額の圧縮を検討しなければなりません。

次のステップとして、返済財源を検証します。
返済財源の第一は借入期間において会社が生み出すキャッシュになります。
会社が生み出すキャッシュの中核になるのは利益です。今回の設備投資とは関係のない
既存による収益に予想した上に、今回の設備投資効果を加味して、利益がどれくらい
出るかを検証します。

では、利益が全てキャッシュになるのでしょうか?
この詳細は、次回書きます。

2014.01.24 設備資金借入について

こんにちは。大阪の本町で公認会計士・税理士事務所をやっている小豆澤です。
今日は、設備資金借入について書きます。

設備資金借入の際の注目点はどこでしょう?
つまり、工場のような設備資金を申し込んだ場合、銀行はどのようなところを
チェックポイントとして見るのでしょうか?
銀行は、返済財源と担保に着目します。

まず、銀行は借入を申込まれた場合、資金使途は正しいかどうかを中心に検証します。
銀行は貸し出した時に、貸した資金が申し込まれたとおりに正しく使われているか
どうかを確認する必要があります。
当初の申込目的とは違い、反社会的な目的のために資金が使われてはいけませんし、
そこまでいかなくても社長個人のために資金が流用されるのも困ります。

また、おカネを貸しても、利息や元本が契約通りに返済されなければ銀行の商売に
なりませんから、返済する力があるか、もしものときに担保があるかなども検証します。

その検証の仕方はすべての借入についても同一ではなく、申込資金の種類に応じて異なります。

設備資金の場合のチェックポイントは次回書きます。

2014.01.21 銀行取引明細書 その2

こんにちは。大阪の本町で公認会計士・税理士事務所をやっている小豆澤です。
今日は、銀行取引明細書の続きについて書きます。

どこの会社もメイン銀行はあるのでしょうか?すべての会社にメイン銀行がある
とは限りません。会社の力が強くなり、銀行に助けてもらう必要などない、
メイン銀行不在ということもあります。

そうした会社は純粋にその時々でも最も取引条件のいい銀行を選択して、取引します。
借入金であれば最も金利が低く、担保条件が有利な銀行から借りることになりますし、
預金なら最高金利を提示する銀行に預けることになります。
こうした会社は良い意味でのメイン不在です。

一方、会社としてはメイン銀行を作りたいものの、銀行側がリスクが大きくてメインに
なりたがらないという形でのメイン不在もあります。
その場合は、いざというときに助けてくれる銀行がいないということになりますから、
不安定な会社とみなされます。

会社の業績がいいときはメイン銀行がどこであろうと、余り大きな問題ではありません。
優良会社にはどこの銀行も融資を多く出したいからです。

問題なのは、会社が苦境に陥った時です。資金を借りなければ倒産してしまうと
いう時に、カネを貸すのがメイン銀行です。

そのようなときは貸倒リスクが高まるので、普通の銀行は融資したくありません。
しかし、メイン銀行であれば、過去の歴史的経緯を知り、会社の情報を最も多く
持っているので、融資することは他の銀行よりも容易なはずです。

その意味で、メイン銀行の性格も重要な要素になります。
銀行自体が脆弱な財務体質だといくらカネを出そうとしても、融資が難しいことも
ありますし、銀行自体に企業を助けるという観念が薄いと、困った時に真っ先に
逃げ出してしまうかもしれません。

しっかりしたメイン銀行と長期間良好な関係を築けている会社は安心だと判断できます。

銀行取引明細書は一時点だけを見て判断するのではありません。時系列的に見ることも
重要です。

銀行は基本的に保守的な体質がありますので、安定的な取引を望みます。
あるときは、A銀行から借入が急増し、あるときはB銀行の借入が増えるというような
ドラスティックな取引をする会社を好みません。

新しい借入が必要なときには、前回はA銀行から借りたから、今回はB銀行にするとか、
あるいは新しい借入を今までの銀行取引のシェア割りで按分するというような、
銀行間のバランスを重視する穏当な会社の方が安心できます。

以上、銀行取引明細書についてでした。

2014.01.17 銀行取引明細書について その1

こんにちは。大阪の本町で公認会計士・税理士事務所をやっている小豆澤です。
今日は、銀行取引明細書について書きます。

銀行取引明細書は銀行ごとに借入金・預金残高を一覧表にしたものです。
この資料も法定化されたものではなく、名称も様式も銀行によって異なります。
一般的に以下のようなものです。


ただ、銀行にとって他行とどういう取引をしているかということは、大変重要な情報なので、
必ず提出を求められる書類です。

では、銀行取引明細書の何に注目するのでしょうか?

まず、メイン銀行はどこかに注目します。
普通は借入金残高が最も多い銀行がメイン銀行になります。
メイン銀行とは会社の銀行取引の中心となる銀行です。銀行取引には、借入、預金、
決済、外国為替など色々あります。
その中でメイン銀行決定の核となるのは借入です。会社の借入は銀行からの信用
供与となり、銀行は会社に対して貸倒リスクを負うことになるからです。会社が倒産
して最も困るのは、融資残高が最大の銀行です。

したがって、通常は融資残高(会社から見れば借入金残高)が最も多い銀行がメイン銀行になります。
銀行取引明細書の銀行掲載序列も借入金の大木銀行から並ぶのが通例であり、最上位に
記載している銀行がメイン銀行になります。

ただ、いつでも融資残高が最も多き銀行がメイン銀行になるわけではありません。
借入金残高は他の銀行より少なくても、メイン銀行になる場合もあります。

メイン銀行はこれまでの会社の歴史的経緯にどのように関わってきたかも重要な要素だから
です。過去、会社が困ったときに助けてくれた銀行がメイン銀行になっているケースもあります。
そうした銀行は融資残高が少なくても、従業員取引や社長の家族などの個人取引で
厚い取引をしていたりします。

また、メイン銀行は借入や預金などの数字だけで決まるものではありまえん。
双方の「思い」も重要です。会社も銀行も共に「メイン」だと意識していることが大切です。

会社がメインだと意識していれば、大切な情報は真っ先にメイン銀行に伝えなければなり
ませんし、メイン銀行も重要情報を自分は知らないのに、他行が知っているのでは、
メインとしてのメンツが立ちません。

情報をどれだけ共有できているかがポイントです。 会社と銀行の両者の思いが
メインとして合致していると、銀行取引においてメイン銀行は特別な地位を
与えられることがあります。借入金や預金の額が首位であることは言うに及ばず、
給与振込などの従業員取引や外国為替などで大きなシェアを占めることもあります。

と、長くなりましたので次回に続きを書きます。

2014.01.14 資金繰表の注目どころ

こんにちは。大阪の本町で公認会計士・税理士事務所をやっている小豆澤です。
今日は、資金繰表の注目どころについて書きます。

まず、資金繰表は法定されているものではありませんので、統一された様式はありません。
一般的には次のようになります。


そして、銀行は収支差額の把握と不足資金の調達方法に注目します。

まず一番に注目するのは本業の収支と支出の差額です。

収支が常に支出を上回っていれば安心です。しかし、支出が収支を上回ると資金不足が
発生してきますので、注意しなければなりません。

終止不足であったら、原因を究明する必要があります。設備投資や大口の退職金など
その月だけの特定の要因であれば、心配するには及びません。

その場合は現金預金の取崩しで対応すればいいですし、借入をするにしても収支不足の
原因が明確であれば、銀行側も対応は容易です・

連続して収支不足が生じるのは要注意です。

その場合は本業不振による収支不足になります。本業不振の場合は、普通は損益計算書が
赤字になりますが、損益計算書が黒字でも資金が不足することがあります。

それは売掛金の在庫の増加が原因である場合もありますが、最悪のケースは粉飾という
こともあります。

次に注目するのは不足資金の調達方法です。

収支不足がある場合は、現状の現金預金の取崩しで賄える水準であるのかを検証します。
余裕資金が膨大にあれば、多少の収支不足があっても耐えられます。資金的余裕のある
うちに、本業の建て直しを図ることになります。

余裕がなければ、借り入れるしかありませんが、そのとき借入余力があるかどうかを
把握しておきます。

現状の財務バランスや担保余力を見極めなければなりません。
銀行は業況要注意先などに対して、決算書だけではなく資金繰表を常時取得して、
資金状況をチェックしていきます。

以上が、資金繰表の注目どころです。

2014.01.10 資金繰表について その2

こんにちは。大阪の本町で公認会計士・税理士事務所をやっている小豆澤です。
今日は、銀行にとってなぜ資金繰表が必要かについて書きます。

資金繰表はすべての会社において必須事項です。
しかし、銀行は取引のある会社のすべてに対して資金繰表の提出を求めるわけでは
ありません。

資金に余裕があり、資金不足を生じない会社についての資金繰りを銀行が面倒見る
必要性はありませんので、資金の効率的運用はその会社に任せておけばいいのです。

銀行にとって困るのは、資金不足のために突然運転資金を申し込んでくるような会社です。
この資金を融資しなければ不渡りを出すと急にいわれても、そうした資金を1日や2日で準備することはできません。

これまでの取引経緯や地域における影響力から、あるいは将来的に立ち直る力があるなら、
倒産を回避できるように融資したいと考えても、銀行としては事前準備の期間が必要です。

そうした会社は、しっかりと資金繰表で資金管理をしたうえで、それがいつどのような
原因で生じるのかを事前に把握できていれば、銀行としても対処可能だからです。

このように、急な資金需要を見通すために銀行は資金繰表を必要とするのです。

2014.01.06 資金繰表について その1

こんにちは。大阪の本町で公認会計士・税理士事務所をやっている小豆澤です。
今日は、資金繰表について書きます。

会社トータルとしての財務状況がどんな優良でも、約束した支払いに対応できる
キャッシュがなければ倒産してしまいます。
そのため、資金繰りは会社の管理業務としては非常に重要な仕事であり、
その資金繰り管理のためのキーとなるツールが資金繰表となります。

では、前回まで書いた資金運用表と資金繰表の違いは何でしょう?
資金運用表は会社が作成した決算書から、1年間の結果としての資金の動きをみるものです。
一方、資金繰表の目的は結果としての資金の動きではなく、過去の実績を参考に
してこれからの資金の動きを予測することです。

したがって、資金繰表は資金運用表のように銀行が会社の外から公表資料
(貸借対照表や損益計算書など)を用いて作成することはできません。
原則として資金繰表は会社の内部の人にしか作れないものです。

そして、会社にとって資金繰表は大変必要なツールとなります。
会社が最も恐れなければならないのは倒産です。

倒産とは支払期日に契約どおり相手方に資金を支払えないことですから、
資金の期日管理が必要になります。

現在、支払いに使える現金預金残高がどれ位あり、今後資金がどのように
入金し、支払いがどのように行われるかを管理するのです。

資金の期日管理は資金不足の防止が第一の目的ですが、倒産とは
縁遠い資金余剰の会社でも必要です。

それは以下のような理由からです。
決済のためには資金を当座預金や普通預金に置いておかなければなりません。
当座預金や普通預金は決済性の預金で金利は高くありません。

必要以上に資金を滞留させるのは会社経営としては無駄なことです。決済に
時間的余裕があるなら、定期預金や通知預金、あるいは金利のもっと高い
金融商品に運用した方が有利です。

そのために資金の入金や支払いの期日管理を行い、資金の余裕状況を把握して
おく必要があるのです。

資金が不足しそうな会社だけではなく資金余剰の会社において資金の期日管理は
行わなければなりません。
資金の期日管理のために作成するのが資金繰表です。

では、次回は資金繰表が銀行にとってなぜ必要かを書きます。

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